2013年8月1日木曜日

クロスカントリーレース

この週末は、マウンテンバイクで遊んでいました。
土曜日は先のエントリの通り、小樽天狗山スキー場にて「やまめの学校」を受講。
その翌日、日曜日には同じく天狗山にて開催された「Do Ride MTB Race XC シリーズ#4 ホワイトラインバイシクルカップ」に分不相応にも参加して参りました。

この大会は、Do Rideという非営利運営団体が、「年々少なくなるMTBレースに歯止めをかける為」「おもにMTB初心者をターゲットとしたレース運営を重ね、少しづつMTBの競技人口を増加させ、MTBレースを広く浸透させる事を目標としています。」(公式サイトより抜粋)という趣旨で開催している大会です。耐久、クロスカントリー(XC)、ダウンヒル(DH)があり、以前八剣山、真駒内で開催された雪中耐久レースもこちらの主催です。
今大会は、今冬のショートイベント以降お世話になることが多いホワイトラインバイシクル(WLB)さんが初めて冠スポンサーとなるということもあり、そのWLBの店長に「楽しいから出てみたらいいよ~、そんなにキツくないから~」と言われ、当初は断っていたのですが、普段一緒に走っている仲間からも誘われ、「まあ初の冠大会のご祝儀ということで」参加することになったのです。

馬鹿野郎と言いたいですね、申し込んだ時の自分に。





経緯はともあれ、エントリーした事実は消えないので、覚悟して(と言っても練習するわけでもなく)臨みます。

競技はいくつかのクラスに分かれます。上位からエリート、エキスパート、スポーツ、マスター(40歳以上)、ファーストタイマー(初参加者)の5種類。この他にウィメンエリート、ウィメン、小学校高学年、小学校低学年、幼児となります。
天狗山スキー場のゲレンデと林道で構成された一周2.9kmのコースを、エリートとエキスパートは7周回。ウィメンエリートは5周回。スポーツ、マスターは4周回。ウィメンは2周回。ファーストタイマーと小学校高学年は一部ショートカットした2kmのコースを2周回、小学校低学年は同じくショートカットしたコースを1周回。幼児は30mほどの直線コースとなっています。

初参加の私は当然ファーストタイマー・・・ではなく、「ファーストタイマーは一緒に走る小学生にブチ抜かれる」と聞いて、「それは恥ずかしい」と後ろ向きな理由でスポーツにエントリーしています。
仲間も同様にスポーツかマスター、それとウィメン。一人だけファーストタイマーとマスターの両方にエントリーした人がいましたが(笑)
他にも、仲間の子供が幼児、小学校低学年にエントリーし、一人はエキスパートにエントリーしています。
実に10のクラスのうち、エリート、エリートウィメン、小学校高学年を除く7つのクラスに応援する相手がいるため暇な時間はありません。

エリートウィメンにも、WLB店長の奥さんが参加、また店長自身もスポーツクラスに参加です。
そして、前日に開催された「やまめの学校」から堂城先生が全クラスに参加。先生の息子さんも幼児クラスに参加しています。
先生はリジットフォークのシングルスピードで参戦。「これに負けたら恥ずかしいよー」とか言ってますが、エリートやエキスパートの人はともかく、我々にはシングルスピードだろうとなんだろうと先生に叶うわけがないので、その点は気楽です。

しかし、それとは別に気楽にはなれません。コースがきっついのです。
前日に走っただけで「ここを4周もするのか・・・」と思うと暗澹たる気分にさせられます。「どうやってサボろうか」と考えながら前日は床につきました。

当日の朝、「土砂降りだったら言い訳になるのになー」と思いながら窓の外を眺めると太陽が見えています。小樽の天気を見てもそんなに激しくは振らない様子。MTBはよっぽどの豪雨でもなければ中止はありえないので、観念して渋々と天狗山へ向かいました。嫁も一緒ですが、レースに出るわけではないので「シマリス園でシマリスとたわむれるんだ」となんかご機嫌。くそぅ・・・
シマリス園のシマリス。入場無料。

天狗山に到着すると、すでに駐車場は満車。奥のゲレンデに車を止め、MTBの準備と受付を済ませて仲間に挨拶を。
みんな表情が硬いです。初参加の緊張もありますが、キツいコースレイアウトを目の当たりにして凹んでる人もいます。
一方で、会場の雰囲気は和やか。試走に臨む人もいれば、メンテに余年がない人、会話を楽しんでいる人など様々です。

私は前日に試走をして既に心を折られているので当日試走はパス。軽く走ってアップをするだけにしました。

試走が終わると開会式的なもの。冠のWLB店長、ゲストの堂城先生、主催のDoRide代表さんからご挨拶と注意事項説明のあとラジオ体操。
ラジオ体操中。背中は堂城先生

体操が済むと早速幼児コースのレース開始です。

仲間の娘さんと、堂城先生の息子さんが出場。補助輪ありの子も無しの子もいて、完走するとお菓子がもらえます。
10人程度ですが、先頭の2人が早くてぶっちぎり。大人顔負けの熾烈なデッドヒートを繰り広げました。
途中で転んで泣きそうになる子もいましたが、先生の息子さんも仲間の娘さんも含めて全員無事ゴール。お菓子をゲットしていました。
余談ですが、最後にゴールした子と一緒にゴールした堂城先生もお菓子を受け取っておりました(笑)

続いて、ファーストタイマー、小学生のクラス。
スタートは前からクラス別に並ぶことになり、先頭はファーストタイマーの3人。後ろに小学生がズラッと並びます。
ピストルの号砲とともに、子供達がダッシュ。大人はあっという間に飲み込まれていきます。子供も早いですなぁ・・・ファーストでなくて良かった・・・。

小学生も頑張ります。この子もコースをちゃんと一周してゴールしました。大したものです。
ファーストタイマーの優勝者は、なんとWLBの3回目の走行会でご一緒した方。しかし、ゴールで祝福することはできませんでした。何故なら、その方がゴールした頃には既に次のスタートであるスポーツ、マスター、ウィメンの参加者はスタートラインに並び、なんとも言えない緊張の渦中にあったのです。

いよいよ初レース。スポーツ、マスター、ウィメンの順なので、前から2列目、しかも真ん中に並ぶことになってしまいました。後ろから声が聞こえます。「サイドスタンドついてるよー」「引っ掛けないようにしないとなー」ごめんねー、普段通勤で使ってるんだよー。次出る機会あったら、ちゃんと外そう・・・。

ピストルとともにスタート。さっきスタンドを気にしていた人たちもうまく私をかわして前に出てくれました。

スポーツクラスの最後尾あたりで上りに差し掛かります。マスターやウィメンのトップの人にもかわされ、後ろを振り返ると見知った顔ばかり。その見知った顔にもどんどんかわされますが、無理しても仕方ないのでゆっくり登ります。
ゆっくり登ったって、息が上がるのは避けられません。ぜはぜは荒い息を吐きながらえっちらおっちら登っていきます。この時、昨日教わったことはこれっぽっちも行かせていません。

一周終わる頃にはだいぶバラけてきました。林道部分も思っていたほど滑らなかったので、慣れてくると楽しめます。途中でウィメンの子に抜かれましたが、丁度いいペースだったのでしばらく付いて行きました。怪しいおっさんがくっついてってごめんね。
レースとは言っても参加することに意義がある程度の意識で参加しているため、コースの脇で応援している人に「キツイっすわー」とか「がんばれー」の声援に「うぃーっす」と返す余裕もちょっと出てきます。しかし上りは辛いので、2週目からはキツイ上りを押して登ることにしました。押したほうが早いんだもの(笑)
仲間の一人が「2周めが一番ラク」といっていたのを思い出しながら、林道を一人で走っているとホントに楽しくなってきます。周りを意識せず、石ころや木の根、水たまりや笹の葉をどうやって交わしていくか、考えながら走るのは割りといいもんです。
しかし、3周めになるとそうも言っていられなくなります。上り区間で上がった息は元に戻らず、止まって給水する回数も増えて来ました。えっちらおっちら上りを押してあるいているうちに、ついに先頭にラップされます・・・と思ったら堂城先生ですね。先生の少し後にも先頭の方が来て邪魔にならないよう避けてみたり。
実は、今日の目標は3周でした。MTBレースでは先頭がゴールすると、そこで周回は終わりになるので、ラップされると周回数が減になるのです。スポーツクラスは4周ですが、もしかしたら2周で足切りされるかもしれないと思っていたので、3周まで出来て満足でした。
体力がなくなると集中力も切れてきますから、下りもキツくなります。ブレーキを目一杯きかせながらゆっくり下りきって、林道からゲレンデに出てゴール。ちゃんとDJがナンバーと名前をコールしてくれるし、ギャラリーが声援と拍手を送ってくれるのはちょっと嬉しいですよね。でもヘトヘトでした。

結果は18人中・・・最下位ではありませんでした。途中でパンクした仲間と、堂城先生と同じシングルスピードで参加した仲間がいたので(笑)
他の仲間はというと、私と同じように足切りされた人もいれば、4周しきった人もいますし、マスターとウィメンでは入賞者まで出ました。後の表彰式ではシャンパンファイトならぬ炭酸ファイトなどやってみましたが、周りは大目に見てくれたようです。

午後はというと、昼食を済ませてからエキスパートとエリート、エリートウィメンのレースを観戦。
ポイント制のシリーズ戦ということもあってか、午前のレースとは空気が違いました。張り詰めた空気をピストルが破ると、津波のようにライダーが走り出します。

写真では伝わらない緊張感が場を包む
明らかにこれまでと違うペースで坂を登っているライダー達は「すげぇ」の一言でした。スポーツが一周13分ほどなのに対し、エリートは8分台で帰ってきます。さすがに後半はペースが落ちましたが、7周して1時間20分程度。

特に、エリートのトップは凄まじい速さで2位に2分以上の差をつけてぶっちぎりのスピードでした。
また、スポーツ、マスターに比べてパンク等のメカトラが多かったように思います。荒地をガンガン攻めるので仕方ないのでしょうが、パンク修理に時間を取られたり、ずっと押し歩きでゴールしたりと様々。中には前後パンクしてホイールだけで走るという猛者もいて、レースの激しさや技術の高さをまざまざと見せつけられました。



ホイールのリムに土が入ってタイヤの代わりになったとかならないとか・・・
エキスパートに参戦した仲間も無事ゴールして、表彰式も終わると、あっという間に一日が終わった感じがしました。天狗山はテクニカルな区間もあり、毎年怪我人が出ないか主催の方もヒヤヒヤしているとおっしゃってましたが、今年は一人落車でDNFだった他はほとんど怪我人も無く、成功裏に終わったようです。

自分自身、XCレースにはもう出るつもり無いですが、秋に河川敷で行われる耐久レースにみんなでチーム組んで出ようなんて話もしました。

楽しい一日でした。しかし同時にキツイ一日でもありました。
当初「そんなにキツくないから~」とか言われてましたが、実は「天狗山は結構キツイ~」になり、最後には「(Do Rideで)一番キツイ天狗山~」とか白状していたWLBの店長は嘘つきです。

昨日の堂城先生といい、店長と言い、自転車乗りは総じて嘘つきである。という事でこの項を終わりたいと思います。



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